MutumCatacombRescue正式発足


 地下墓地を実家とする姉妹達の中では、割と生産職のやってる娘が微妙に立場が強かったりします。
 おかげで戦闘職の娘達はイマイチ出番が減っていたりするのですが…中でも死魔法使いのちゆりさんは、死体引き寄せ魔法の「コープスミーティング」等という便利魔法が使える為に死体回収が困難な狩場にそうそう出撃を認めて貰えません。
 何故かって?


 勿論、他の姉妹が死んだ時に死体回収が頼めないからデス。


 逆に言えば、ちゆりさんさえ健在ならば立て直しが利く訳です。
 ま…それに、せんき姉さんと同一アカウント所属なので、生産、売り子と忙しいせんき姉さんの手前、中々出てこられないのでした。


 そんな訳で、地下墓地の実家でゴロゴロする日々が続いていたある日…何故か「まぶまぶランド」*1のエライさんに呼び出されます。


ちゆり「なんですか〜?…はい?MCR(MutumCatacombRescue)*2が正式発足する事にですか…はぁ、今まで通り“自称”じゃダメなんですか?」


 エライ人(?)、立てた人差し指を左右に振って見せてから、肉の無い顎をカタカタと言わせる。


ちゆり「…はぁ…ラル・ファク教が打ち出した太陽政策に対応して、軟化した態度を演出するって事ですか…ああ、そういえば、MCRって、アルケィナ側の人の組織でしたっけ…うちらはMGP(MutumGraveyardPatrol)でしたもんね〜、似た様な事してるから、いつの間にか一緒に仕事してましたけど…給料出ないの一緒だし*3


 エライ人(?)ぶつぶつ言うちゆりを目玉の無い眼窩でじーっと睨む。


ちゆり「あ〜、成る程、組織名をあちらが使っていた呼称に統一して、正式に一緒に活動する事で歩み寄りを演出する訳ですね〜、はぁ、後5年位時間を稼げばタイタンが…へぇ〜、暗使脅威のメカニズムですネ」


 エライ人(?)ローブの袖から「Master,MCR」と書かれた名札を取り出し、ちゆりの胸に貼り付ける。


ちゆり「え!なんで私が隊長なんですカ?…アルケィナに出向中のやしお姉さんの方が昔からMCRやってる筈ですけど…」


 エライ人(?)肩を竦める。


ちゆり「ファミリーの活動が忙しいから断られたって…あの人、最近全然ファミリーの仕事なんてしてないじゃナイデスカ!*4…逃げましたね…完璧に…」



 エライ人(?)肉の無い手でちゆりの肩をなだめる様に叩き、頭上を指す。


ちゆり「おわ!もぉ名前が変わってるし、勝手に申請してたデスカ!…って、銀行のお金が10k減ってる�堯�


 がっくしと、スキルも無い癖に「OTM」を使うちゆり。


ちゆり「…うぅ…じゃぁ、じゃぁ…正式発足って事は…お給料とか?…あ、やっぱり前のまま…え〜、じゃ、備品の支給は…は、木刀なら、って、私は下っ端サン*5ですか…あう…そりゃ、下っ端スカルパスさんも逃げるデスヨね…ヒドイ!」

 エライ人(?)に話は終わったとばかりに部屋を追い出されるちゆり…まぁ、なっちまったものは仕方ありません。
 こうなれば隊長特権で、部下を見繕って、うまい汁を吸うのですよ!
 しょうゆチュルチュルで!


ちゆり「シェル王さん♪FSつくっちゃいました☆」


 膳は急げデス、しかし、最近知り合いのIN率が軒並み落ちている昨今、誘える人は限定されますね。
 そういえば…最近、お友達のシェル王さんが、チャカ使いの小娘と変態コグ男の稼ぎが良すぎて、ファミリーの居心地がイマイチとか言ってた様な…早速勧誘!



ちゆり「海王サンはイロイロと大変名のですね〜、しかし、海王は喰わねど高楊枝なのデスよ…えーと、そうそう、料理と釣りがあるじゃないですか!…あと、泳ぐと早いトカ」


 なんか…他にもあった様な気もしますが、まぁ思い出せないから大した事じゃないと思いマス。


 凄く微妙な顔をされましたが、とりあえず契約書へサインして貰う事に成功♪



 隊員1号GETデス!
 この調子で隊員増やして楽を…イヤ!…地下墓地を本拠地として各地で活動を展開するという青写真を描くのでした。


 …青写真てなんじゃろ?

*1:ムトゥーム地下&地上墓地、天空城バハを運営するマブ教…というか暗使のアミューズ部門…という妄想設定

*2:まぶまぶランドにて、お客さんが適切なスリルを得られる様に辻支援を行ったり、墓地の美観を保つ為に死体回収の支援をして新鮮過ぎる死体を掃除する…まぁ、ボランティア集団…という設定

*3:MCR、MGP両組織とも給料は現地で活動中に調達が許可されている代わりに、月給等は存在しない

*4:最近やしおさんの所属FS、DTMのメンバーのIN率がとみに低いのでした;;

*5:今は亡きハドソン軍曹運営時代の“下っ端スカルパス”氏の事…上司に木刀しか支給して貰えない